空き家を解体したい:自治体の解体補助金と、壊す前に確認すること
宇都宮市の公式ページ(2026年9月時点)を例として整理しています。制度の有無・金額・要件は自治体ごとに大きく異なります。お住まいの市区町村の公式サイトでご確認ください。
「古くて売れそうにないから、いっそ更地にしたい」。相続した空き家を解体する場合、自治体によっては費用の一部を補助する制度があります。ただし、申請のタイミングや対象の条件を外すと補助は受けられません。
ここでは、宇都宮市の「老朽危険空き家除却費補助金」を例に、公式情報から制度の骨格を整理し、解体を決める前に確認しておきたいことをまとめました。
補助の対象になる空き家(宇都宮市の例)
宇都宮市の公式ページでは、補助対象は倒壊などの危険性がある空き家で、「昭和56年5月31日以前に建築されたもの」または建築基準法上の道路に2メートル以上接しない敷地上のもの、のいずれかに該当するものとされています。危険性の判定は市が行うため「事前調査申請が必須」です。居宅と同一敷地の倉庫等や、家庭菜園利用など異なる用途がある場合は対象外とされています。
補助率と上限
除却費用の3分の2で、「除却に要した額(税抜き)」または「延べ床面積×11,000円/平方メートル」のいずれか低い額が基準となり、上限は70万円です。
申請の流れと期限
- 「補助要件確認表」で基本要件を確認する
- 事前調査申請書に必要書類を添付して提出する(令和8年度の受付期間は4月1日〜5月29日)
- 市の判定後、年内(令和8年12月31日まで)に解体工事を完了し、解体事業者への支払いを済ませる
公式ページには「着工前申請が必須」と明記されています。先に工事を始めてしまうと対象外になるため、順番が重要です。
壊す前に確認したい3つのこと
1. 更地にすると固定資産税の軽減がなくなる
住宅が建っている土地には固定資産税の「住宅用地特例」による軽減がありますが、解体して更地にすると特例の対象外になります。一方で、改正空家法により管理不全空家等・特定空家等として勧告を受けた場合も特例は解除されるため(越谷市の案内)、「放置していれば軽減が続く」わけでもありません。
2. 相続登記が済んでいるか
解体・売却の手続きの前提として、登記名義の確認が必要です。相続登記は令和6年4月1日から義務化されており、令和6年4月1日より前に相続した未登記の不動産は令和9年3月31日までに登記が必要とされています(法務省Q&A)。
3. 建物付きのまま売る選択肢
老朽化した家でも、買取専門の事業者であれば建物付きのまま査定を受けられる場合があります。ラクウルの公式サイトでは、旧耐震・築古物件や再建築不可物件を買取対象に含め、「査定は無料で行わせていただきます(一部、対象外あり)」とされています。解体費用を自己負担して更地にするのと、現状のまま査定を受けるのと、両方の数字を見てから決めるのが合理的です。
自治体に問い合わせるときに聞くこと
- 老朽空き家の除却補助制度の有無と、今年度の受付期間
- 対象の建築年・接道条件などの要件
- 補助率・上限額と、着工前申請の要否
- 予算枠の残り(先着順・予算上限で締め切る自治体が多い)
解体費の見積もりと査定額の両方を見てから判断できます
ほかの相談先:ラクウル(訳あり不動産の買取・全国対応)/成仏不動産(事故物件・訳あり物件の買取)/nocos(相続手続きの相談)